Samurai DNA

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分子生物学者は、日本人のY染色体ハプログループの中で最も繁栄した枝がD1a2a1a2b1a1a(D-CTS8093)であることを解き明かした。CTS8093に特徴づけられるこの変異を持つ男性は日本列島に夥しい子孫を残し、現在の日本人男性の約37%に及ぶ。この枝は古代に形成されたもので、これが途絶えることなく、今なお優勢を誇っていることは、この男性群が支配者層として幾多の世代に渡って日本列島に君臨し続けたことを示唆している。さらにこの枝が、日本全国で均一に最も多い人口であることはこの人物たちの統治が、穏便で安定的に日本列島各地まで広がったであろうことを示している。日本には王朝交替がなかったこと、あるいはあったとしても同じD系統内での継承が行われたことが類推される。日本の支配者層が太古の系統に属し、男系男子によって連綿と継承されてきたことは、実に驚くべきことである。このようなことは、世界的に見ても先進国の中では日本以外に類例がない。日本における古代の支配者を示す痕跡は、古墳及びその副葬品からも知ることが出来る。朝鮮半島の南部には、日本人がこれらの地域を支配していた痕跡として、前方後円墳が数多く残されている。実証性を重んじる日本史学界・古代史研究者らは韓国釜山の加徳島から得られた人骨に注目した。獐項遺跡から出土した約6,300年前の男性人骨(Changhang 8)はハプログループD1a2a1(D-CTS10441)のY染色体を持っていた。2019年6月、篠田謙一、神澤秀明、角田恒雄、安達登らは『韓国加徳島獐項遺跡出土人骨のDNA分析』の中でこれを報告している。

Y染色体の変異の痕跡を示す一塩基多型(SNPs)の中で、CTS8093をはじめて発見したのは、分子遺伝学研究チームの
クリス・テイラースミス(Chris Tyler-Smith)であった。それゆえにこの変異には彼の名の頭文字が冠されている。
これに先行する研究としては、2008年10月、中国の復旦大学がM174の変異を持つ人々に注目し、チベット人と日本人の起源ついて論じた。実証的にこの変異について述べたのはカラー・レッド(Color Red)である。彼は日本人男性のY染色体の一塩基多型(SNPs)および縦列反復数(STRs)の解析により、日本の支配層のハプロタイプは(D-CTS8093)に属する系統であると結論づけた。同様に日本列島でこのD系統に次ぐ繁栄を見せたO-CTS10145の変異を持つ集団について、彼は次のように述べた。「このO系統はD系統ほどではないにせよ、同時期に繁栄の枝を残している。これはO系統がD系統を補佐したグループであったと考えられる」と。研究チームはサンプル採取と解析の結果、CTS8093の下流に属する系統が、現在の日本人男性の37%にのぼることを突き止めた。

このCTS8093は、出アフリカを果たした直後の系統ハプログループDに属している。D系統はチベットやアンダマン諸島、フィリピンで見られるタイプで、その下流にあたるD1a2は日本列島以外では検出されていない。遺伝学の研究者らは、この特有のY染色体の拡散の原因を作った男性は、日本を統治した人物であろうと結論づけた。韓国の研究者が2012年に出したChojae論文やJekshもこの結果を支持した。

これらの研究の結果、日本列島で長期間にわたって特定のY染色体を持つ人々が広がった理由として、この島嶼地域において上流階級は一夫多妻が一般的であり、その頂点に君臨する支配者は、神話を根拠として古い時代に統治機構を完成させ、代々男系男子の子孫であることを絶対条件としてその地位を継承してきたことを示唆している。日本の支配層は、一族の増加に伴い、一族を上位・中位・下位支配階級の役人として日本列島各地に派遣し、やがて庶民階級にまでこの遺伝子が拡散したと考えられる。日本列島は、外敵の侵入を防ぐのに都合の良い環境であった。歴史時代にはモンゴルの襲来を防ぐなど、歴史的にも他の民族に支配された経験がない。 あらゆる面で、古代の系統を温存するのに優れた環境であったのであろうと遺伝学の研究者らは一様に述べている。
https://web.archive.org/web/20140416022610/http://cjapan.net/en/content/imperial-family-descended-jomonainu-japan.html

Y染色体(男系)とミトコンドリアDNA(女系)を比較した場合、過去の歴史において、どの民族が優位に立っていたか知ることができる。
日本民族の場合は、男系では常に縄文系を示すこのハプログループD(D-M55)系統が、あらゆる時代において優位に立ってきた。反対に女系の先祖を辿るミトコンドリアDNAのは弥生系統に多いD4bの系統が大半を占めている。

鳥取県の青谷上寺地遺跡(あおやかみじちいせき)から大量に出土した100体近くの古代人骨は、頭蓋骨に脳の組織が残るほど保存状態の良いものが含まれていた。出土地の沼地が酸素を遮断し腐敗を防いだため、腐りやすい組織である脳が奇跡的に古代から現代まで保存される結果となった。

これらの古代人骨は、骨格の測定から当初は弥生人骨と考えられていたが、2019年、篠田謙一(Shinoda Kenichi)らのグループが、Y染色体を解析した結果、75%の人骨はハプログループD1a2a(M55)を持つ縄文系に由来する人々であることが明らかとなった。このように、発掘調査から得られたDNA解析でも、日本列島におけるD系統の優勢が裏付けられている。産経新聞『鳥取の出土人骨をDNA解析』(2019.4.5)
https://web.archive.org/web/20190524050810/https://www.sankei.com/premium/news/190405/prm1904050001-n3.html

References